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Death&Derk

~2~

「まぁ、いいや。気絶剤打つのももったいないし。まず第一にめんどくさい」

「は!?お、おい何する気なんだ!?おい、聞けっ!」

シュメルツ博士は乱暴にブラックの羽をつかむと慣れた手つきで骨接ぎをした。

ガキッ!

「いっ!?」

「うるさいよ。あと2回ね」

ゴキッ!

「うおっ!?」

ガキッ!

「あぅっ!?」

あまりに痛さにブラックは家中を転げまわった。

その結果家が3分の2壊れてしまった。

「あー、ちゃんと直せよ。道具のあるところは知ってるでしょ?」

「え!?俺がやんの?」

「お前以外誰が、この家直すの?」

「・・・・・・・・・はい」





―1時間後―

「くっそー、あのいやみ博士め。何で俺が羽なんぞつけなきゃいけねーんだよ。し
かもよー、何だよあの激痛は。俺が寝てる間にやれってんだよ。」

ブラックはブツブツと呟きながらも着々と家を直していく。

「つーかよぉ、何で俺なんだよ。別の生き物に付けてもいいじゃねーかよ。察を巻
くのも俺なのによー。ドラゴンの羽なんてわかったら俺が追われる身じゃねーか。
なんで、腹黒い奴としか商売しねーんだよあいつは」

「腹黒い奴としか取引できないからだよ。ブラックもわかってるだろ?これは違法
だ」

ひょっこりとシュメルツ博士が顔をのぞかせた。

「違法だってわかってんなら。やめろよ」

「嫌だ。楽しいもん」

「だだっこか、お前は」

「お前よりマシだ」

「うるさい。つーか、何のようだ?」

「冷たいなぁ、もう」

「用が無いなら帰れ」

ブラックは太い釘をシュメルツ博士にめがけて投げた。

カーンッ!

シュメルツ博士は器用に持っていた愛用のキセルで飛んでくる釘を防いだ。

だが、飛んでくるものが悪かった。

「俺のキセルがっ!」

シュメルツ博士が叫んだ。

「うるさい。キセルごときで騒ぐなっ!」

「これは大事なキセルだぞ!」

「そんなの知るかっ!」


家を修復し終わるのに後3日かかったと私は聞いている。


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